新型アルトには「ワークス」なし! バカッ速軽の名を欲しいままにしたアルトワークスの歴史
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この記事をまとめると
■昨年12月に9代目となるアルトが発表された



■新型では人気だった「ワークス」や「RS」といったグレードは消滅した



■アルトワークスがどんなクルマだったかを振り返る



そもそもアルトワークスってどんなクルマ?

2021年12月に9代目となる新型が登場した スズキ アルト。軽自動車のベーシックモデルというキャラクターを持つ一方で、我々クルマ好きにとってはホットモデルである「アルトワークス」もまた重要なモデルと言えるだろう。



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しかし、新型発表の場で「現時点でワークスの追加は考えていない」という衝撃の発言があり、ショックを受けた人も多いのではないだろうか。



とはいえ、先代モデルも登場時はワークスの話はなかったものの、ターボRS、ワークスと立て続けに追加されていることを考えると、可能性がゼロとも言い難い。そこで何かしらのアナウンスがされる前に改めてアルトワークスというクルマを振り返ってみたい。



新型アルトには「ワークス」なし! バカッ速軽の名を欲しいままにしたアルトワークスの歴史



アルトワークスの初代モデルは1987年2月に2代目アルトをベースとして登場した。ワークス以前にSOHCターボモデルの「ターボ」とDOHCのNAエンジンを搭載した「ツインカム12RS」が登場していたが、それを組み合わせたDOHCターボエンジンを搭載し、インタークーラーで武装したものがアルトワークスだったのである。



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この初代アルトワークス、当初は80馬力弱という高出力を発生するモデルとして華々しいデビューを飾る予定だったというが、当時の運輸省が「軽自動車にそこまでの出力はいかがなものか」と難色を示したため、64馬力へ下げられたという逸話がある。



結果的にこの数値は、現在まで続く軽自動車の馬力自主規制値の上限となっているわけだが、1989年に普通車の馬力最大値が280馬力となる(現在は撤廃)よりも前に軽自動車のほうが自主規制値を設定していたのは驚きだ。



アルトワークスは軽スポーツの長寿モデルだ

その後、アルトワークスは2代目、3代目モデルにモータースポーツベースとなる「ワークスR」を設定したほか、SOHCターボエンジンを搭載したマイルド仕様の「ワークスターボie」及び「ワークスターボie/s」を設定。



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1998年に登場した新規格ボディとなったモデルではエンジンに可変バルブ機構を搭載し、ドライブバイワイヤを採用するなど、究極とも言える当時の最新鋭技術を盛り込んだモデルとなっていた。



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しかし、折からのスポーツモデル冬の時代も影響し、ベースのアルトがマイナーチェンジを実施した2000年12月のタイミングでカタログから消滅。2015年12月に再び復活するまでおよそ15年の歳月を要してしまったのである。



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さすがに再びワークスが復活するのにもう1度15年も待つのは厳しいので、スズキにはぜひ新型ワークスの設定を前向きに検討していただきたいものである。